仕事で使える「ブロークン・ウィンドウズ」理論

1980年代初期、ニューヨーク市警は、犯罪の増加に頭を痛め、ニューヨーク市交通局でも、地下鉄の治安に悩み、パトロールや警備強化の手を打つも、治安の回復は行なわれず、地下鉄利用者数は年々減少し続けていました。

そこで、ニューヨーク市交通局のデビッド・ガン局長は、ルドガーズ大学の刑事司法学者のジョージ・ケリング教授にアドバイスを求め、150万ドルの費用を投じて治安回復プロジェクトを実施することとしました。

アドバイスを求められた教授は、『その費用を使って、地下鉄の落書きを消す』と発表したのです。

「落書き消しよりか犯罪者の取締りを優先させるべき」との意見が大多数を占める中、局長はゲリング教授のアイデアに従い、徹底してニューヨーク市の6000両の落書き消しを実施しました。

5年後、ついにニューヨーク市交通局は、総ての地下鉄車両から『落書き』を消すのに成功。
すると、増加一方であった地下鉄車内での犯罪がこの年を境に減少に転じ、殺人事件数が急激に減少、さらに、凶悪事件の総数も半分に減少したのです。

『犯罪者は、窓が割れたりしているのを放置している場所、落書きがされたりしているのに放置したままの場所は、警察や世間の関心が向かない場所として、犯罪者にとって居心地の良い場所になる」

『そのような場所では、
(1)まず最初は、落書きや窓割が増加し、
(2)次にひったくりや恐喝などが発生する、
(3)更には、麻薬の売買やレイプ等が発生し、
(4)そして更に麻薬常習者がたむろしたり強盗事件が多発し、
(5)最後には、殺人事件が発生する』

というのが、教授の提唱する理論なのです。

つまり、法が及ぶ地域と、法が及ばない地域(無法地帯)の分かれ目を表す言葉が『ブロークン・ウィンドウズ(窓割り)』なのです。『自分だけではない』と言う気持ちを犯罪者に与え、そのことがどんどんエスカレートして凶悪犯罪を生むという理論です。

「遅刻をしないようにしましょう」
「机の上は、整理しましょう」
「ゴミの分別はキチンとしましょう」
「共用物は、大切にあつかいましょう」

そして、教授は、第2弾を発表しました。
落書きの次は、なんと『地下鉄内の軽犯罪を取り締まる』ことでした。
重大犯罪を取り締まるのではなくて、軽犯罪です。
         ・

第2弾を実施した結果、凶悪犯罪が半分にまで減少したのです。

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