できる人の行動をまねる。

現在、企業の人事評価制度で市民権を得た評価方法に、「コンピテンシー」という評価方法があります。一言で言えば、「高い業績をあげている社員の行動特性」のことです。
社内で高い業績を上げている社員の専門知識、ノウハウ、基礎能力などを細かに観察し、何がその人を「仕事のできる社員」にしているのかを明かにしたものです。そして、この「コンピテンシー」を行動基準や評価基準に活用することにより、社員全体の行動の質を上げていこうというわけです。

これはもともと、行動心理学から導き出された概念で、ある職種において長期間、安定的に高い成果を出せる人材は、具体的なスキルというよりも、行動特性、思考特性に現れると言います。

150キロを超えるスピードボールを投げる投手には、共通した投球動作があるそうです。

1.後ろ足の始動・・・エッジングを効かせて、前足に重心を移している。
2.腕の始動・・・・・内側に捻りながらテークバックしている

同様、トップセールスに共通の行動様式として、必ず、毎朝、30分前に出社して、業界誌に眼を通しているなど・・・

英単語を知っている数はスキルですが、英語的思考、論理的思考などはコンピテンシーとなります。従来の日本的な評価基準である「協調性」,「積極性」,「規律性」,「責任性」とは異なり、コンピテンシーでは、その行動に焦点を当て、例えば、「リーダーシップ」,「コミュニケーション」,「論理的思考」などと具体的に示されます。
これまで日本で使われてきた「能力」という言葉は、「もっている能力」に近い意味で使われることが多かったようです。
言い換えれば、その人がどういったパフォーマンスを生み出したかではなく、どういった能力をもっているかを言っていました。

1990年代のバブル崩壊以降、各企業は評価制度の見直しを行い、これまでの年功序列制に代わり新しい評価制度として「成果主義」や「能力主義」を導入しています。が、「本人の能力と業績の関連性がはっきりしない」「測定がむつかしい」等と指摘されるようになり、そこで、注目されてきた概念が「コンピテンシー」です。
そこでは、「能力」に対する考え方も変化してきました。つまり、資質としてどういった能力をもっているかではなく、パフォーマンスに結びつく行動をどれだけとっているか、そういった態度、技能をどれだけもっているかが問われるようになってきたのです。

どの職場にも、高い成果を挙げる優秀な人材は存在しています。そんな人材は、周囲の社員とは異なる考え方や行動特性を持っている傾向にあります。コンピテンシー評価とは、優秀な人材の考え方を含めた能力や行動を洗い出しその者のどんな行動が高い業績につながっているのかを分析して、マネれば皆、業績向上に結び付くのではないかという考え方に基づいた評価です。

難しく考えずに、人の良いところをマネることです。

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