住民税の特別徴収が義務化されました。

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住民税とは

地方自治体による福祉、保健、教育、消防、ごみ、公園、道路などの行政サービスの費用を一定額以上の収入のある人から、負担能力に応じて分担しあう性格の税金です。正式には、「都道府県民税」と「市町村民税」を合わせて「住民税」と呼んでいます。

住民税の特徴

収入に応じて税額が決定する「所得税」と似ていますが、大きな違いは、所得税が今年の収入で計算され、今年中に収めるのに対して、住民税は、前年の収入に対して計算されます。また、所得税は国税なので、会社が所轄の税務署に納付しますが、住民税は地方税なので、会社がそれぞれの市区町村ごとに納付します。
注意:サラリーマンで会社を退職した場合などは、収入がなくても、前年の収入がある為、否応なしに納付書が送られてくることとなります。

住民税の納付先

住民税は、会社の住所とは関係なく、1月1日時点の住民票のある市区町村に支払います。例えば、1月2日以降に他の市区町村に転居した場合であっても、1月1日時点の住所地に納付します。

住民税の徴収方法

住民税の徴収方法は、二種類あります。

普通徴収

市区町村から交付された納付通知書を使用し、住民税を自分で、市区町村へ直接振り込む方法を「普通徴収」と言います。
年4回、原則として6月、8月、10月、1月に分けて支払います。(一括払いも可能です。)
留意:
単純に1年間の住民税が30万円である場合、特別徴収は30万円÷12で、1ヶ月あたり25,000円が給与から差し引かれ、普通徴収は30万円÷4で、1回あたり75,000円を納付しなければなりません。1年間の総額は変わりませんが、1回あたりの納付額が異なると税負担が大きいと感じやすくなります。

特別徴収

住民税の金額を12で割って、毎月給与から天引きして、会社が代わりに納付する方法です。

1月~3月:
会社から、1月31日を提出期限として、市区町村へ「給与支払報告書」を送付します。

4月~5月:
「給与支払報告書」の提出を受けて、各市区町村は税額を決定し、5月中旬から下旬に、特別納税義務者である会社や事業主に「住民税の特別徴収税額決定通知書」を送付します。

6月~翌5月:
毎月の給与から天引き

<特別徴収税額決定通知書>

注意:「特別徴収税額決定通知書」は、2部郵送され、1部は会社用、もう1部は本人用です。通知書の一部(納税義務者用)は、個人毎に切り離し、給与支払い時に社員に渡します。

特別徴収の義務化

平成29年度の6月支払いの住民税から原則として、会社が天引きして、従業員に替わり納付することが義務化されました。
注意:
原則として給与支払者(会社)は、従業員の給与から住民税を差し引く「特別徴収義務者」として地方税法で定められており、その会社に勤務する従業員も「特別徴収」によって住民税を納付することが、間接的に義務付けられています。

特別徴収をしなくて良い場合

  • 従業員が2名以下の事業所
  • 他の事業所で特別徴収されている者(乙欄該当者)
  • 住民税が非課税の者(年収から給与所得控除:65万円を控除した額が35万円以下だと非課税)
  • 給与が毎月支払われていない者
  • 事業専従者(個人事業主)
  • 退職者または、退職予定者(5月末日まで)

上記の場合、給与支払報告書を1月に各市区町村に提出する場合に、「普通徴収切換理由書」を添付しなければなりません。

前年の収入

前年の1月から12月までに支払われた所得に対して税額が計算されますが、この場合の「12月」とは、12月に受け取った給与という意味です。例えば、末締めの翌月15日払いの場合は、12月度の給与は翌年1月15日に支給されますので、12月に受け取るのは、11月度分となります。つまり、12月度給与から翌11月度給与までが住民税の課税対象となります。

住民税の納付は6月より

毎年5月までに、市町村から「住民税の決定通知書」が送付されてきますので、毎年6月分の給与から住民税を天引きします。
注意:新入社員の場合、4月に入社すると、そのまま翌年の5月までは住民税はかかりません。2年目の6月分給与から天引きされます。

特別徴収・普通徴収への切り替え

従業員が退職した場合

従業員が退職した場合は、その旨(「退職日」、「未払い税額」、転居先など)を市区町村に知らせる必要があります。「特別徴収にかかる給与所得者異動届出書」を退職日を含む月の翌月10日までに、従業員の住んでいる市区町村に提出します。
注意:この書類は、住民税の納付書とともに、毎年送られてきます。

1月1日から4月30日までに退職した場合→一括徴収

最後の給与や退職手当から、前年分(前年6月分から本年5月分まで)の住民税の未徴収税額を一括徴収(天引き)し、一括徴収した月の翌月10日までに市区町村に納付します。

5月1日から5月31日までに退職した場合→通常通り

通常通り、最後の1ヶ月分(5月分の給与で5月分の住民税)を徴収して、会社が支払います。前年分(前年6月分から本年5月分まで)の未徴収税額はありません。

6月1日から12月31日までに退職した場合→退職者の選択

次のいづれかを適用します。

①普通徴収に切り替える

退職月分の住民税まで給与から控除して、普通徴収に切り替えます。「特別徴収に係る給与所得者異動届」に所定の事項を記入して、退職月の翌月10日までに、各市区町村へ提出します。

②一括徴収する。

退職者から申し出があった場合は、最後に支払う給与から本年分(翌年5月まで)の住民税の未徴収税額を一括徴収して、一括徴収した月の翌月10日までに、各市区町村へ納付します。

③再就職先での特別徴収継続

退職者から、再就職先で住民税の特別徴収を継続した旨の申し出があった場合は、「特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を市区町村ではなく、再就職先へ提出します。新しい勤務先で、さらに「転勤等による特別徴収届出書」を記載して課税地の市区町村に提出すると、引き続き特別徴収により住民税を納付することができます。

注意:
この場合、従業員のマイナンバーは、前の勤務先では記入せず、新しい勤務先が従業員本人からマイナンバーを聞いて記載することとなっています。

従業員が入社した場合

転職者の場合

転職者の場合は、前職の会社を退職する際に未徴収分の住民税額を「一括徴収」するか?「普通徴収」するか?を選択しています。「一括徴収」を選択している場合は、その年の住民税はすでに支払済みの為、新たに給与から控除する必要はありません。「普通徴収」を選択している場合は、本人が「普通徴収」を継続するのか?「特別徴収」に切り替えるのか?を選択します。

①普通徴収から特別徴収への切り替え

従業員から「特別徴収」への切り替えを希望された場合は、「普通徴収から特別徴収への変更依頼書」を、従業員が居住する市区町村に提出します。
但し、住民税の納付期限が過ぎている納期分については、特別徴収に変更することはできません。尚、様式は、市区町村から事業主へ届いた納税通知書に同封されています。

新卒者の場合

住民税の特別徴収は、前年の12月31日に在籍する従業員に対して、1月に事業主から提出される「給与支払報告書」に基づいて市区町村が住民税額を計算して、5月末までに事業主へ通知します。従って、今年1月以降に入社した新卒者は、前年12月31日に在籍していない為、住民税の特別徴収がはじまるのは、入社翌年6月からとなります。

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