所有権移転登記(相続登記)を 自分でやってみた

登記済証書イメージこだわりアイテム

相続した土地の名義変更を行う手続きを「所有権移転登記(相続登記)」と言います。妻の母が亡くなり、その母の名義であった土地の固定資産税納税通知書が4月14日届きました。昨年度までは、母の銀行口座から口座振替で支払っていましたが、口座が無くなりましたので口座振替できません。そこで、市の固定資産税課にTELして振込用紙を送付して頂く様にお願いしました。固定資産税の納付はこれでOKですが、相続登記は別なので法務局で行わねばなりません。母の名義となっている不動産の名義を変更するのです。
相続登記は相続不動産の所在地を管轄する法務局に申請します。相続登記を申請しなければならない期間については特に制限はなく、いつ登記申請を行っても問題ありませんが、トラブルとならない様に、出来るだけ早めにすることが良い様です。
法務局に相続登記を申請すると、内容や書類に不備がなければ1週間から2週間くらいで登記が完了し、申請人である相続人に「登記識別情報通知書(権利証)」と「登記完了証」が交付されます。これで土地の名義変更が完了となります。通常、所有権移転登記(相続登記)等は難しくて、司法書士に依頼することが多いようですが、今回、相続人が1人であり遺産分割がないという事で、自分でやってみましたので、その実際をご紹介します。司法書士へ依頼すると5万円から10万円が必要なところ、登録免許税のみで済みました。相続関係が複雑でない場合は、自分でしてみる事をお勧めします。

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相続登記の仕方

人が亡くなると、その財産は原則、相続人が継承します。その財産に土地や建物の不動産がある場合は、その名義を亡くなった人から相続人に書き換えなければなりません。相続登記では、登記申請書を作成して、その不動産や所有者を証明する書類を添付して法務局へ申請しなければなりません。

相続登記の必要性

売りたくても売れない

故人名義では不動産の売買はできません。

手続きが複雑となる。

故人名義のまま放置しておき、さらに相続人が死亡してしまうと利害関係者が多くなり、手続きが複雑となります。
注意:
例えば亡くなった方の戸籍の附表などは5年経過すると廃棄されてしまい取得できなくなってしまい、他の方法で証明が必要となる等、手続きが複雑となります。

相続登記のパターン

遺産分割協議による相続登記

遺産分割協議(相続人全員の話し合い)で、誰がどのくらいの割合で土地や建物を相続するかを決めるパターンです。

遺言による相続登記

亡くなった方の遺言書で土地や建物の相続人が指定されているパターンです。

法定相続分による相続登記

今回は、この法定相続にあたります。遺産分割協議も、遺言書もない場合で、法律で定められた相続人が、法定相続分で不動産を承継するパターンです。

法定相続分による相続登記

固定資産税評価額の確認

不動産の登記には、登録免許税がかかりますが、登録免許税の算定の基礎となる固定資産税評価額を法務局が確認する為に「固定資産税評価証明書」を添付するのが慣例ですが、納税通知書の課税明細書などがある場合は、固定資産税評価証明書の代わりとできる法務局もあり、また添付不要の場合もありますので、管轄の法務局へ確認が必要です。

留意:2020.04.17福岡法務局本局へ問い合わせてみた。
納税通知書の課税明細書の一番高い価格が固定資産税評価額であり、当該課税明細書のコピーを添付すれば、固定資産税評価証明書の添付は不要との事でした。

登録免許税の計算

登録免許税は、法務局や郵便局などで収入印紙を購入して、その収入印紙を登記申請書に貼付して納めます。(貼付した収入印紙に割り印は不要)

登録免許税の計算式

登録免許税計算例

相続登記の必要書類

相続登記を申請する為には、登記申請書を作成しなければなりません。が、その為には名義を書き換える土地や建物を特定しなければなりません。土地については「地番」、家屋については「家屋番号」を特定する必要があります。また、土地の場合、一つの土地として利用していたとしても、いくつかの土地に分かれていることがありますので、漏れがない様に特定しなければなりません。

必要な資料の一覧表

登記申請書

書式は法務局のホームページからダウンロードできます。が、相続のパターンにより使用する書式が異なりますので注意が必要です。
※登記申請書の上部には、受付シールが貼られますので6㎝程度あけておきます。

登記申請書の様式

留意:
書類作成のために必要なものとして、登記簿謄本(登記事項証明書)があります。登記申請書を記載する為に、所有する不動産の住所や名義などを正確に把握する為に必要です。登記事項証明書は、不動産の地番情報があればだれでも取得できます。「登記済み権利証」に記載されている所在、地番、家屋番号などは、登記簿謄本を取得する際に必要になりますのでメモしておきます。

登記済権利証

相続関係説明図

相続関係説明図とは、相続の時に、亡くなった人を中心として、相続人が何人いてどんな続柄なのか、を記した図です。

相続関係説明図

相続手続きの中で、相続関係説明図を添付すると、提出した戸籍謄本の原本を還付してもらえます。例えば、法務省で所有権移転登記を行う際や、金融機関で被相続人の口座の名義変更や解約などを行う際などには、戸籍謄本が必要となりますので、それを再度集めると、時間も手間も手数料も大変です。相続関係説明図を作っておけば、一旦提出した大量の戸籍謄本を、すべて原本のまま返してもらえるため、それを別の手続きの時にまた利用することができて便利なのです。

被相続人の「生まれてから亡くなるまでの」戸籍謄本

被相続人の法定相続人を確定する為の書類です。登記申請書と一緒に法務局へ提出します。被相続人の最終本籍地の市区町村役場で(改製)原戸籍謄本及び除籍謄本を取得し、本籍地の移転が過去にあれば該当地の市区町村役場に遡りながら(改製)原戸籍謄本を取得していきます。出生まで遡る必要があります。

被相続人の住民票の除票(又は戸籍の附表)

被相続人が亡くなった後に住民票から除外されたものです。相続人であれば、故人の最終住所市区町村役場で取得できます。

注意:マイナンバーカードでコンビニからは取得できません。
留意:
住民票の住所が同じ為、「住民票上の同一世帯」という事で、妻の夫が郵送で交付請求しましたが妻からでなければ請求できないとの事となり、結局、妻を連れて役所を訪問(被相続人と妻との関係を証明する書類、妻の身分証明書を持参。)して取得しました。「同一世帯」とは、同じ住所で家計(生計)を一緒にしている世帯をいいます。家族であっても、住所が異なっている場合は、「別世帯」となります。同じ住所に住んでいても家計(生計)を分けている場合は、「別世帯(同住所別世帯)」となります。

※戸籍の附表は、被相続人と不動産を所有する人物が同一人物であることを証明する為に必要ですが、戸籍謄本に記載の本籍と登記事項証明書に記載の住所が一致している場合は、不要です。

相続人全員の現在の戸籍謄本

相続人の本籍地を管轄する市区町村役場で取得します。登記申請書と一緒に法務局へ提出します。
注意:被相続人のように出生時まで遡る必要はなく、最終本籍地の戸籍謄本で良い。

不動産を取得する相続人の住民票

相続人のみ住民票が必要となります。登記申請書と一緒に法務局へ提出します。
※相続人の住所は登記事項となりますので、住所の証明が必要となるのです。

不動産の固定資産評価証明書

登録免許税の算出に必要です。登記申請書と一緒に法務局へ提出します。
注意:
納税通知書の課税明細書のコピーを添付すれば、固定資産税評価証明書の添付は不要との事でしたので、課税明細書のコピーを添付しました。相続が発生した年度ではなく、実際に相続登記の手続きする最新年度のものが必要になります。

登記相談と申請

登記相談窓口での相談

法務局では、一般の人向けに登記相談窓口を開設して職員が登記の仕方を教えてくれますので、申請する前に、申請書類を確認してもらえますので、是非利用しましょう。但し、事前予約が必要なようです。コロナの影響なのか、6月30日に電話した際は、直近は予約が一杯で、10日後の2020.07.10、11:00から20分での予約となりました。

指摘された事項

必要書類を確認して「被相続人の最後の戸籍(除籍謄本)がない」との指摘を受け、提出したり、書類の綴じ方をが違うとの事で、綴じていたホッチキスを外して綴じ直しましたが、以下の記入漏れを手書きで記入すれば、このまま申請可能との回答を得ました。

①登記申請書

土地の表示はされていたが、価格が記載されていなかったので、価格の記載をもとめられた。土地面積の横に、価格を記載。
例:価格金 16,447円

登記申請書

②相続関係説明図

登記簿上の住所を記載
被相続人の登記簿上の住所

申立人ではなく、相続人と書き替える。

被相続人の配偶者の記載
死亡していたとしても、婚姻関係を標記して、死亡 ○年○月○日と書く。

原本還付の記載
作成者欄の上に、「相続を証する書面は、原本還付」と記載する。

相続関係説明図

収入印紙の貼付

登録免許税22,400円分の収入印紙を購入して、申請書に貼付した。

法務局窓口での申請

相続登記の申請方法には、法務局の窓口で申請する他、郵送での申請やオンライン申請がありますが、今回は登記相談窓口で申請書類をチェックしてもらい、綴じ方まで訂正して頂き、窓口へ提出して申請しました。

「お客様控え」の受け取り

申請書が受領されると、「お客様控え」が渡されます。

お客様控え

登記完了書類の受け取り案内

本日7月10日に申請すると、7月15日に登記完了するので、15日以降に取りに来るよう案内されます。

①事前確認

15日当日に取りに来るときは、事前連絡でできているか?を電話で確認して下さいとの事。16日以降であれば、連絡不要との事。

②持参物

取りにこられる際は、「登記申請に使用した印鑑」,「身分証明書」,法務局から指示された書類(お客様控え)を持参します。

登記完了書類の受け取り

7月16日、登記完了書類を受け取りに行きました。受け取る書類は、以下の書類です。

登記識別情報通知書

不動産ごと、申請人ごと1通ずつ発行されます。

登記完了証

登記が完了したことを証明する書類

登記完了書類

※「登記済み権利証」ではなくなるため、貼付されているシートははがさないこと。

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