2週間前までに言えば、退職できるって本当?

H29年9月1日に入社された方が、9月20日に退職の意思を表明しています。
就業規則では、゛社員が自己都合で退職しようとする時は、1ヶ月前までに会社へ退職の申し出をしなければならない。゛と規定していますが、本人が今月末に退職すると言っています。1度は、一緒に働いた仲間です。できるだけトラブルのなき様にしたいものてすが、その為にも退職時のルールの基本は抑えておくことが大切です。自己都合で退職する場合は、雇用形態が「期間の定めのない雇用」か「期間の定めのある雇用」かによって、ルールが異なります。

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期間の定めのない雇用契約

(民法第627条)
1.当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
2.期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。但し、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
3.6ヶ月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、3ヶ月前にしなければならない。

日給制、日給月給制、時給制

期間を決めないで働いている正社員などは、いつでも会社を辞めることができます。会社から止められても、退職願いから2週間経過すれば、退職できます。
注意:
憲法は第22条で、職業選択の自由を認めており、これにより退職の自由も保障されていることになります。但し、退職の効果の発生時期は民法の規定となります。

完全月給制

「期間によって報酬を定めた場合」とは、完全月給制を言います。この場合、

  • 月の前半に退職願を出した場合は、月末の退社は認められます。
  • 月の後半に退職願を出した場合は、翌月末に退社が認められます。

冒頭の社員が完全月給者(期間の定めのない雇用)の場合、退職希望日(10月4日)の2週間前(9月20日)に退職の申し出を行ったとしても、月の後半(9月20日)の為、翌月末まで働かなければ法律上はNOということとなります。もちろん会社が認めれば、その期日となります。

年俸制

「6ヶ月以上の期間によって報酬を定めた場合」とは、例えば年俸制の場合は、解約の申入れは、3ヶ月前にしなければなりません。

留意

①日給月給制

完全月給制と同様「月給制」という言葉が入ってはいますが、実質的には完全月給制とは違い、欠勤をはじめとする「無給休暇」を取得した場合は、その企業の給与規則に従って計算された日数分の給与が控除される「欠勤控除」がある為、頭に「日給」という言葉が付きます。

②完全月給制

完全月給制は、月額で給与が固定されており、何日働いても、もしくは何日休んでも一定の固定的給与が支払われる給与形態のことを指します。時間外や、休日出勤といった割増賃金に当たるものも一定の時間数分までは、基本給や職責・役職手当という形にして固定的に支給されます。

期間の定めのある雇用契約

(労働基準法第137条)
期間の定めのある労働契約(一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、その期間が1年を超えるものに限る。)を締結した労働者(第14条第1項各号に規定する労働者を除く。)は、労働基準法の一部を改正する法律(平成15年法律第104号)
附則第3条に規定する措置が講じられるまでの間、民法第628条の規定にかかわらず、当該労働契約の期間の初日から1年を経過した日以後においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる。

(民法628条)
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

アルバイトやパートタイマーなどの有期雇用契約については、原則として期間中は、労働契約は解約できず、「やむを得ない事由」がある場合のみ、ただちに解約できるとされています。

納得した退職

就業規則では、「1ヶ月前の申し出」となっていますが、民法では「2週間」となっています。どっちが優先となれば、原則、民法が優先となります。が、今まで就業規則が優先という判例がないだけで、法律で決まっているということではありません。就業規則で、「1ヶ月前までの申し出」を記載しているのは、引き継ぎ等の必要な時間を考慮してのことですので、円満退社を考えるのであれば、就業規則に従って退職することが良いですね。

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