人事評価シートを改良しました。人事評価シートのkindleペーパーバック版の作成に伴なって、実際の評価で使用した際に発生した課題や頂いたご要望を取り入れて改善した人事評価シートV4.0のエクセルテンプレートとなります。開発したV1.0から、V2.0、V3.0、そしてV4.0と改善・改良してまいりましたので大変使いやすいものとなっています。
今回の改良点は2点、「基本情報シート」のレイアウト変更と「コミュニケーション・シート」の分割です。「基本情報シート」はA4縦でレイアウトされていましたが、これをA4横でレイアウトしました。
これにより、他のシートと同じA4横のレイアウトで統一されましたので、印刷した際に綴じる向きを統一できる様になりました。「コミュニケーション・シート」の分割は、同じページに「課題解決・目標達成」として「業績」を記入するシートと、レーダーチャートを含めた「評価結果を集計する」ページが含まれていましたので、これを1ページずつ「コミュニケーション・シート」と「評価結果シート」に分割しました。
人事評価シート(エクセルテンプレート)の改定内容
「二次評価の有無の選択」のレイアウト変更
二次評価=有の場合は、「二次評価者」欄に二次評価者名を記入します。
「二次評価の有無」の設定
入力シート(コンピテンシー)で2次考課を行なう二次評価者がいる場合は、基本情報シートの「二次評価の有無」欄で、「有」を選択することで、入力シート(コンピテンシー)で、2次考課欄を使用できる様になります。
「確定考課計算方法の選択」のレイアウト変更
確定考課の計算を2名又は3名の「平均」とするか?最終評価者の評価点とするか?を選択できます。デフォルトは「最終」となっています。
注意:
計算方法は、全員同じ方法でなければ人によって評価結果が異なることとなりますので、変更する場合は必ず全員分同じ計算方法となるようにして下さい
確定考課計算方法が「最終」の時
確定考課計算方法が「平均」の時
「二次評価の有無」設定時の注意
一度、「二次評価」=「有」とした後、「無」に変えた場合、チェックは消えませんが、2次考課としての計算はされませんので、そのまま表示されていても問題ありません。
注意:
オプションボタンは、一度チェックすると、チェックボックスグループ内のいづれかのチェックを選ぶことはできますが、グループ内のすべてのチェックを外すことはできませんので、どうしても残ってしまいます。これを消すには、「シート保護」を解除して、オブジェクトの選択から対象となるチェックボックスの範囲を選択して、その範囲内のいづれかのチェックボックスを選択して右クリック、「オブジェクトの書式設定」をクリックして、「コントロールの書式設定」で値を「オフ」とすることが必要です。
「オプションボタンの初期化」の概要
人事評価シート(エクセルテンプレート)の構成
評価シートの種類
以下の2種類の評価シートで構成されています。
- 人事評価シートV4.0_一般職(原本)
- 人事評価シートV4.0_管理職(原本)
評価シートの違い
評価シートは、一般職と管理職に分かれていますが、評価シート上での違いは、V4.0では、コミュニケーションシート(業績評価)があるか否か?(つまり、配点の違い)です。
人事評価シート-一般職
人事評価シート-管理職
評価シートの構成
構成全体
評価シートは「基本情報シート」、「入力シート」、「コミュニケーションシート」、「評価結果シート」で構成されます。
注意:一般職には、「コミュニケーションシート」はありません。
基本情報シート
評価対象者の氏名、職種、等級、入社年月日等を設定するシートで、全ての対象者が同一のシートです。
入力シート
入力シートは「基本コンピテンシー」と「職務コンピテンシー」で構成され、「基本コンピテンシー」は等級に関わりなく同一ですが、「職務コンピテンシー」は、一般職と管理職とでは、一部の考課項目が異なります。
管理職
一般職
コミュニケーションシート
V3.0までは、「コミュニケーション・シート」のページに「課題解決・目標達成」として「業績」を記入するシートと、レーダーチャートを含めた「評価結果を集計する」ページが含まれていましたが、V4.0では、これを1ページずつ「コミュニケーション・シート」と「評価結果シート」に分割しましたので、コミュニケーションシートは、管理職にはありますが、一般職にはありません。
評価結果シート
評価結果を集計するページとなりますので、一般職と、管理職それぞれにあります。
人事評価シート(エクセルテンプレート)の配点
評価シートの配点
管理職
管理職は、行動評価(基本コンピテンシー+職務コンピテンシー)80点、業績評価20点の合計100点満点です。
行動評価(80点満点)
業績評価(20点満点)
一般職
一般職は、行動評価として基本コンピテンシー50点、職務コンピテンシー50点の合計100点満点です。
行動評価(100点満点)
ウェイト調整
評価シートは各シート共に、100点満点ですが、その配分は均一ではなく、ウェイトにより評価項目に重さを乗じています。ウェイトを変更される場合は、配点と異ならない様にご注意願います。
例:
以下の例では、「問題発見・解決力」のウェイトを1.0から2.0に変更したため、ウェイトのトータルが55点となり、配点の50点を超えてしまっています。一般職は、行動評価として基本及び職務コンピテンシーは、いづれも50点の配点です。
人事評価シート(エクセルテンプレート)の運用
人事評価の実施方法
人事評価の実際の実施手順について、実例をもとに説明します。
年1度、4月に昇給・昇格の為の人事評価を実施、本部又は人事が人事評価シートを準備して社員に配布して、本人、1次、2次考課を行い、シートを回収してデータ化します。
- 人事評価シートは、PCを持たない社員もいますので、ペーパーとして配布します。
- 人事評価シートは予め、氏名等の基本情報シートが入力されたものを印刷して本人へ配布します。(基本情報の入力は、本部又は人事が行います。)
- 本人への配布は、2次考課者又は1次考課者が行うものとします。従って、本部又は人事は、人事評価シートの対象者分を、1次又は2次考課者へ渡します。
- 1次又は2次考課者は、本人へ配布して各期日までに回収するものとします。
・本人考課後、1次考課、そして2次考課というワークフローとなる為、本人考課の納期、1次考課の納期、2次考課の納期及び回収先(提出先)を決めておきます。
・最終的に、本部又は人事へ回収されるように納期をチェックします。
回収された人事評価シート(手書き)は、人事評価シート(excel)に入力して採点します。
人事評価シートの準備
基本情報シートの入力
注意:2次評価者が居る場合は、二次評価=有とすることを忘れないで下さい。
人事評価シートの印刷
基本情報シートの入力が完了しましたら、印刷します。1ブック1名で印刷します。つまり、人数分のセットを印刷します。
注意:管理職の場合、「コミュニケーションシート」も忘れず印刷して下さい。
印刷は、A4となっていますので、考課チェックがしづらいようでしたら、「入力シート」のみA3で拡大コピーして下さい。
留意:
人事評価シート(excel)は、原本をコピーして人数分のブックを作成します。よってブック名は、以下のようにするのが良いでしょう
例:小野小町さんの2024年04月の人事評価シートを作成する場合
人事評価シート_一般職→人事評価シート20240401_小野小町
本人への配布
印刷した人事評価シートは1人分をクリップで止めて、対象者分を2次考課者又は1次考課者へ、まとめて渡し、2次考課者又は1次考課者から本人へ渡すように依頼します。
注意:シートは回収して、1次考課又は2次考課を行いますので、回収納期を伝えておきます。
本人考課
人事評価シートを受け取った本人は、本人考課欄等を埋めて、納期までに提出します。
一般職の場合
- 本人考課欄の選択
該当するa,b,c欄を、鉛筆等で塗りつぶすか?レでチェックします。(採点は不要) - 考課理由と根拠の記入
本人考課欄の選択で、aもしくはcを選択された場合は、できればその理由を記載して下さい。(ここは、各々の会社で決めて下さい)
管理職の場合
「本人考課欄の選択」及び「考課理由と根拠の記入」は、一般職の場合と同じですが加えて、業績評価として「コミュニケーションシート」へ「課題解決・目標達成」と「次期目標」の①記載と②自己評価が必要です。
1次考課又は2次考課
本人考課の済んだ人事評価シートを回収して、1次評価又は2次評価を行います。
人事評価シートの回収
1次考課又は2次考課
留意:
管理職の人事評価シートの場合は、業績評価として「コミュニケーションシート」の1次評価又は2次評価も必要です。
採点と、評価結果のデータ入力
本人考課、1次考課、2次考課の完了した人事評価シートは、本部又は人事へ返却・回収されますので、回収した「人事評価シート」の結果をexcelデータとして入力します。
フィードバック面談の実施
評価結果の入力された人事評価シートは、各個人毎に印刷して、フィードバック面談に備えます。