処遇改善加算配賦の為の 「法定福利費計算書」をExcelで作成する。

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処遇改善加算交付金は、会社負担の法定福利費の増加分を除いて、全額(1円以上多く)、介護業務に携わる介護職員へ配賦しなければなりません。そこで、今回、キーとなる法定福利費の算出の為、法定福利費計算書を作成します。厚生労働省によれば、法定福利費の計算においては、「合理的な方法に基づく概算」で良いとの事なので、゛個人負担分の合計に、例えば1.3倍して求めた額゛でも認められるとは、思いますが、交付金合計<支給合計を満たさなければ、全額返却との記述もある為、計算書を作成してみました。端数処理の方法で、多少の誤差が発生するかもしれませんが、合理的な方法よりも正確に法定福利費の算出が可能です。
留意:各種料率は、頻繁に改定されていますので、料率の設定にはご留意下さい。

年2回の賞与で配賦する場合は以下の通り、交付金合計<支給合計とならなければなりません。

2017.09.01
さて、「法定福利費計算書」は、平成29年6月30日に作成してUPしましたが、この時点での計算書は、個人毎に自己負担分と会社負担分とを算出して、個人毎に算出された会社負担分の合計を会社負担分の法定福利費としていましたが、会社負担分の算出方法は、自己負担分の算出
方法と異なり、個人毎に会社負担分を算出しなくとも良いことが判明しました。
そこで、既にUPしていました記事は、全面的に差し替えることとしました。

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法定福利費の求め方

端数がある場合の自己負担額の求め方

社会保険料は、会社と本人とで折半して負担しますが、端数が発生する場合は、「自己負担額」に50銭以下の端数がある場合は切り捨て、51銭以上の端数がある場合は切り上げ」を行い、自己負担額を求めます。
例:50銭以下切り捨て、50銭を超える場合切り上げ
12,345.50円→12,345円が自己負担
12,345.51円→12,346円が自己負担

会社負担額の求め方

  1. 全対象者の標準賞与額の合計に保険料率を乗算して保険料を求めます。
  2. 上記①で求めた自己負担額の全対象者の合計を求めます。
  3. 1.から2.を控除して、会社負担額を求めます。

法定福利費計算書の使い方

処遇改善加算の配賦額で、賞与の支給が終わりましたら、「賞与一覧表」を見ながら、以下のA,B,C,Dを入力して、各社員の自己負担の社会保険料を求めた後、会社負担の法定福利費を算出します。

A:健康保険、介護保険等の料率を入力します。
B:個人毎の社会保険・雇用保険の加入状況及び、年齢を入力します。

社会保険:加入=スペース,未加入=1
雇用保険:加入=スペース,未加入=1
年齢  :該当=1,非該当=スペース

C:賞与支給額を手入力します。
D:標準報酬月額を手入力します。

注意:賞与の場合は、1,000円未満を切り捨てた額(標準賞与額)

法定福利費計算書の計算

健康保険料の計算

自己負担分の計算

事業主負担分の計算

介護保険料の計算

自己負担分の計算

事業主負担分の計算

厚生年金保険料の計算

自己負担分の計算

事業主負担分の計算

雇用保険料の計算

こども・子育て拠出金

健康保険料の計算

本人負担分の健康保険料


<計算例1・・・岩井裕司さんの場合>

I5(賞与額)=99,000、K4(健康保険料率)=11.84%、L4(介護保険料率)=1.65%、C5(社保対象)=スペース、E5(40歳未満)=1、G5(65歳以上)=スペース。よって、

99,000✕(11.84%-1.65%)÷2+0.49→99,000✕10.19%÷2+0.49=5,044.54→切り捨て→5,044

<計算例2・・・亀角慶次郎さんの場合>

I6(賞与額)=84,000、K4(健康保険料率)=11.84%、L4(介護保険料率)=1.65%、C6(社保対象)=スペース、E6(40歳未満)=スペース、G6(65歳以上)=スペース。よって、ア.イ.ウ.の計算で、健康保険を算出します。

ア.84,000✕11.84%÷2+0.49=4,973.29→切り捨て→4,973
イ.84000×1.65%÷2+0.49=693.49→切り捨て→693
ウ.(4,973-693)=4,280→K5(健康保険)

会社負担の健康保険料


<計算例・・・事業主負担につき、個人毎の計算は不要>

ア.1,735,000(I33の合計額)×(11.84%-1.65%)=176,796.5→176,796
イ.176,796-88,400(K33の合計額)=88,396

介護保険料の計算

本人負担の介護保険料


<計算例1・・・岩井裕司さんの場合>

I5(賞与額)=99,000、L4(介護保険料率)=1.65%、C5(社保対象)=スペース、E5(40歳未満)=1、G5(65歳以上)=スペース
0→L5(本人負担の介護保険)

<計算例2・・・亀角慶次郎さんの場合>

I6(賞与額)=84,000、L4(介護保険料率)=1.65%、C6(社保対象)=スペース、E6(40歳未満)=スペース、G6(65歳以上)=スペース

84,000×1.65%÷2+0.49=693.49→切り捨て→693→L6(本人負担の介護保険)

会社負担の介護保険料


<計算例・・・事業主負担につき、個人毎の計算は不要>

ア.625,000(L33の合計額)×1.65%=10,312.5→10,312
イ.10,312-5,155(L33の合計額)=5,157→P33(介護保険)

厚生年金保険料の計算

本人負担の厚生年金保険料


<計算例1・・・岩井裕司さんの場合>

I5(賞与額)=99,000、C5(社保対象)=スペース、K4(厚生年金保険料率)=9.091%

99,000✕18.182%÷2+0.49→9,000.58→切り捨て→9,000

<計算例2・・・亀角慶次郎さんの場合>

I6(賞与額)=84,000、C6(社保対象)=スペース、K4(厚生年金保険料率)=9.091%

84,000✕18.182%÷2+0.49→7,636.93→切り捨て→7,636

会社負担の厚生年金保険料


<計算例・・・事業主負担につき、個人毎の計算は不要>

ア.1,735,000(I33の合計額)×18.182%=315,457.7→315,457
イ.315,457-157,727(M33の合計額)=157,730→O33(厚生年金)

雇用保険料の計算

本人負担の雇用保険料


<計算例1・・・岩井裕司さんの場合>

H5(賞与額)=99,296、D5(雇用保険)=スペース、N4(本人負担雇用保険料率)=0.3%
賞与額99,296✕0.3%+0.49=298.378→切り捨て→298

<計算例2・・・亀角慶次郎さんの場合>

H6(賞与額)=84,144、D6(雇用保険)=スペース、N4(本人負担雇用保険料率)=0.3%
賞与額84,144✕0.3%+0.49=252.922→切り捨て→252

会社負担の雇用保険料

<計算例1・・・岩井裕司さんの場合>

H5(賞与額)=99,296、D5(雇用保険)=スペース、R4(会社負担雇用保険料率)=0.6%
賞与額99,296✕(0.3%+0.6%)+0.49-298=894.154-298=894-298=596

<計算例2・・・亀角慶次郎さんの場合>

H6(賞与額)=84,144、D6(雇用保険)=スペース、R4(本人負担雇用保険料率)=0.6%
賞与額84,144✕(0.3%+0.6%)+0.49-252=757.786-252=757-252=505

こども・子育て拠出金


<計算例・・・事業主負担のみ>

1,735,000(I33の合計額)×0.23%=3,990.5→切り捨て→3,990→S33(拠出金)

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コメント

  1. 介護老人保健施設椿寿荘 高倉 央 より:

    介護職員処遇改善交付金について
    申請するためのソフトはあるのでしょうか?

    • gungii より:

      介護職員処遇改善交付金は、処遇改善加算の申請をして通れば、介護報酬の5.9%(通所介護/加算Ⅰ)が事業所毎に処遇改善加算金として支給されるものですので、申請ソフトというものはありません。所轄の都道府県に処遇改善加算を申請して下さい。昔、交付金と呼ばれていましたので私が勝手にそのように呼んでいますが、一律に支給されるものではなく、介護報酬に対する割合で支給されるもので、正確には、国保連からのお知らせでは「介護職員処遇改善加算総額(保険給付分)」となっています。

  2. ほんだ より:

    初めまして。こちらの法定福利費計算書はどこからかダウンロードできますでしょうか?

    • gungii より:

      すみません。ダウンロードは用意していません。法定福利費計算は一人ひとり手計算できているが、EXCELで一括計算したい方向けにexcel計算式を説明しています。
      社保の加入条件、年齢条件、料率の設定等、特に料率については頻繁に変更があり、都道府県でも異なる為、設定ミスがあると正しい結果とならない為、計算式を参考に、ご自身で作って頂くこととしています。